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2020年からパワハラが法制化?労働施策総合推進法の改正の背景について調べてみた。

執筆:田中 琢人
名古屋学院大学 商学部

法改正の背景

労働施策総合推進法改正の背景には、どのようなことがあるのでしょうか。

それは、働き方の多様化に伴った職場トラブルの増加です。企業図鑑がテーマとしている「企業力強化・女性活躍推進・働き方改革・ダイバーシティ・グローバル化」で働き方が多様化し、その分、職場トラブルも増加しているのです。つまり、働く人や働く環境が多様になった現代では、どんな人でも働きやすい環境づくりが求められます。

以前からあった、パワーハラスメント(以下:パワハラ)防止対策が、労働施策総合推進法改正として法制化され、2020年4月から大企業において義務化される予定です。さらに2022年4月からは、中小企業においても義務化される予定です。

基本方針では、「誰もが生きがいを持って、その能力を有効に発揮することができる社会」「多様な働き方を可能とし、自分の未来を自ら創ることができる社会」「意欲ある人々に多様なチャンスを生み出し、企業の生産性・収益力の向上が図られる社会」を目指しています。

以前から、職場でのいじめや嫌がらせについて、相談件数が増加傾向にありました。それを踏まえて2012年3月に、「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」が取りまとめられました。ここでは、パワハラの定義や類型についてまとめられています。

対策は進んでいるものの、まだまだ対策が必要

2017年3月に報告されたパワハラに関する調査では、2012年3月の提言より対策は進んでいるものの、まだまだ対策が必要なことが示されています。パワハラの予防・解決のための取り組みに関して企業に行なったアンケートでは、「実施している」が52.2%、「現在実施していないが取り組みを検討中」が22.1%、「特に取り組みを考えていない」が25.3%でした。特に、従業員規模が大きくなる企業ほど、実施割合は増え、CSRの観点から責任が増大していることがわかります。

対策を講じている企業は増えたものの、最近、ニュースなどでパワハラについて取り上げられることが多いです。パワハラを原因とした精神疾患や離職、さらには自殺など大きな社会問題となっています。

しかしパワハラは主観的で、やった側も自覚することは難しいです。無自覚に加害者になること、加害者にならないこと、さらには被害から身を守ってくれるためのルールが必要です。そこで働きやすい職場の客観的な指標として、法規制がされたのです。

企業競争が激化する現代では、企業力強化はもちろんのこと、それを支える従業員を第一に考えるようになりました。企業は、短期的な利益だけを追求してはならず、長期的な視点を持った経営が求められます。それは女性活躍推進、働き方改革でも同じように言えます。従業員満足(ES)が、企業成長に一番良いことは多くの企業が結果に出しています。

以上のことから、労働施策総合推進法改正などの法規制をクリアした企業は、企業力強化を図ることもできます。この背景には、働き方の多様化からなる職場トラブルの増加がありました。

参考
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000126546.html
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000165751.pdf

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